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「あんな人こんな人」File-017
同窓会本部
~ステンドグラスの匠~
山口一城様

2022年度、桃山学院大学同窓会ホームページにて全国20支部をペンリレーで繋ぐ「あんな人・こんな人」「お国自慢」を連載したところ大変好評をいただき2024年度も継続することが決まりました。

そこで2024年度トップバッターはご自称“ふらののガラス屋のおっさん”こと山口一城様を同窓会本部からご紹介させていただきます。昨年末に皆様のご自宅に送付されました「同窓会機関誌アンデレVol.54」の桃山学院大学ステンドグラス探訪で山口様のステンドグラス作品の一部が紹介されています。

桃山学院大学同窓会

情報管理委員会

山口様は桃山学院中学・高等学校、及び桃山学院大学を卒業された生粋の桃山学院生です。(※お嬢さんも桃山学院大学卒業です)

お生まれは神戸市ですが幼少期にお父様のお仕事の関係で大阪に転居され、子供時代~青春時代~そして社会人になられてからも大阪で過ごされています。そして山口様ご自身がおっしゃっておられますが、ちょっとわんぱくな少年時代だったそうです。

しかし大学卒業前にはお父様の経営されていた照明器具製造会社を引き継がれ、その後社長として経営手腕を発揮されて事業拡大を実現されました。

山口様は子供のころから人生の歩みを25年ごとのステージに区切られ、そのターニングポイントがとても重要と考えてこられました。25歳の頃は家業の会社を発展させていくことに専念され、50歳で会社を弟さんに譲られ、自家用トラックで4ヶ月間の日本一周旅行に出られます。そして旅の途中でふと立ち寄った北海道富良野のカレー店のオーナーと出会い富良野の魅力に惹かれ、後に富良野にガラス工房を開設されました。

当初は大阪と富良野の2拠点生活で創作活動をされていたようですが、2000年にご家族で富良野に移住されました。そしてそこでの生活がもうすぐ3回目の節目である25年を迎えようとされています。

山口様はご自身の生涯を通じて大切にされている信念は『勘』と『恋』と『仲間』の3つだとおっしゃっています。『勘』とは、仕事でも人付き合いでも「これは面白そうだ!」「これなら行ける!」「これはやめておこう!」という0.3秒のインスピレーション。『恋』とは、男女関係や人間関係の「好き」のみならず、対象物に対し興味や関心を持って「考える」「熱中する」「大事にする」ことである。そしてそこに3つ目の『仲間』によって目標や挑戦は形の有るものに到達できると説明されました。

確かに山口様のお話の中には多くの有名著名な方々との思いがけない出会いがあり、その後のお付合いがさらに深まり、それが縁で多くのガラス作品の誕生に結びついて行ったそうです。そして同時にお仕事も人から人への繋がりでどんどん広がり、一生に一度有るか無いかの大きな(歴史的な)実績へと結びついたそうです。

 

桃山学院中・高等学校、桃山学院大学内では“ステンドグラス作家として有名な山口一城様”ですが、山口様とステンドグラスの関わりは大学を卒業された数年後、甲南大学近くのステンドグラス教室に通われたときから始まります。その後大阪のデパートで展示販売されていたステンドグラスランプシェードが使われた高級輸入ランプがあまりにも高額であったことに驚かれ、瞬時に「これを自分で作りたい!これなら自分でも作れるのでは?」という山口様の信念の一つである『勘』が働き現在のステンドグラス作りを軸としたライフワークへと結びついていきます。

作品作りを始められたときには、欧米諸国の照明器具の研究を目的に海外の国際展示会(ハノーバーメッセ等)や米国・欧州のグラスミーティング、教会、ガラス工房などを観てこられました。

今年81歳になられる山口様ですが今の生活や創作活動には全くストレスを感じることもなく、これからも今まで通り『勘』・『恋』・『仲間』の三つの信念を大切に、楽しく無理をせず作りたいステンドグラスやガラス作品の創作を続け、人との繋がりを大切にしていきたいと話されました。そして「チャンスが有ればドーム型のステンドグラス作品に挑戦出来れば嬉しい」とまだまだ創作意欲に陰りは見えない山口様です。

「今の世の中は、あれは悪い・これも悪い・あいつはダメだ…等ネガティブなものの見方が多く見受けられるが、もっとポジティブに事象や人を見て良い方向に繋げていける世の中になって欲しいものだ!」と熱く語られました。さらに現役学生さん達には「桃大で学ぶ4年間を通して少しでも自身をレベルアップして社会に巣立っていく努力と、そしてそれを応援する大学側の指導を期待したい」とお話を締めくくられました。

 

3月17(日)正午からホテル日航大阪内のレストランでランチ・インタビューをさせていただきました。ご多忙中にもかかわらず日程調整をいただき、3時間を超えるインタビューを通してたっぷりと山口一城ワールドに浸らせていただきました。真っ赤なジャケットに真っ白い髪とお髭がとてもお似合いの「ふらののガラス屋のオジ様」でした。

 

▪山口一城様製作ステンドグラス納入実績の一部

帝国ホテル大阪エントランス&ロビー(桜ノ宮)

聖バルナバ病院チャーチ(天王寺) 

札幌ビール園(札幌)

新富良野プリンスホテルチャペル(富良野)

東京理科大学(神楽坂キャンパス)

桃山学院中学高等学校(昭和町校舎)

桃山学院大学(昭和町、和泉キャンパス)

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